正誤問題は苦手!

こんにちは!

今回は世界史の過去問を武田塾推奨の参考書を使いながら攻略したいと思います!

正誤問題は苦手という塾生が多いのですが、

基本知識を柱に攻略すれば難関大学の問題であっても決して怖くはありません。

それでは早速取り掛かってみましょう!

 

例題

1948年に2月には、東欧に最後まで残っていたチェコスロヴァキアの非共産党勢力を含む連立政権が、ソ連の支援を受けた勢力によって打倒された。これに衝撃を受けた米英仏など西側6ヵ国は、1948年3月のロンドン会議最終コミュニケで、ドイツ西側3占領地区の政治的・経済的統合と軍政終結の方針を明らかにした。東西対立は連合国4ヶ国の分割占領下にあったドイツで決定的となり、ソ連は1948年6月に西ベルリンへの水路・陸路を封鎖した。

 

下線部に関する以下の文章のうち、誤りを含むものはどれか。

イ アメリカは単独でベルリン封鎖に対抗して生活必需品を空輸した。

ロ ソ連がベルリン封鎖を解除したのは1949年5月である。

ハ ソ連は西側諸国に先駆け、東側管理地区において通貨改革を行ったが、失敗に終わった。

ニ ソ連がベルリン封鎖に踏み切った大きな要因の一つに、西側3カ国が西側管理地区で行った通貨改革がある。

ホ 当時のアメリカ大統領は、ベルリン封鎖を突破する軍事作戦を実行しなかった。

(15年 早稲田・政経 改)

 

まず、この問題はソ連によるベルリン封鎖がテーマである問題だということが分かると思います。

まだ現代史まで勉強していないという方のために、

ベルリン封鎖について『ナビゲーター世界史B④帝国主義~現代史の徹底理解~』を参考に簡単に整理してみます。

 

☆ベルリン封鎖とは?

⇒ 冷戦時代ヨーロッパで起こった最大級の事件

 

まず二次大戦後のドイツの領土処理ですが、ドイツおよび首都ベルリンが,米・英・仏・ソの4カ国に分割占領され、ポーランドとの国境がオーデル・ナイセ線に決められました。

 

次にベルリン封鎖の原因ですが、これは1948年6月に西側3カ国が行なった通貨改革が原因です。これに対しソ連は強く反発します。ソ連管理地区の中にある西ベルリンを封鎖しました。

これがベルリン封鎖です。

 

これに対して、米・英・仏の3国は、西ベルリンへの食料・燃料・医薬品などの生活物資を「大空輸作戦」で運びました。

 

結果的にソ連は西側諸国に根負けし、1945年5月に漸く封鎖を解除しました。これは、東西対立を決定付けるものとなり、以後ドイツは2つに分裂します。

以上がベルリン封鎖の簡単な概要になります。

細かい部分は参考書や用語集で確認してみてください。

 

具体的な解き方ですが、まず上述した基本事項をしっかり学習した後で、このような正誤問題には消去法を使って解くようにしましょう。

そのとき以下のことに留意しましょう。

 

選択肢の文の5W1Hや数字を確認

これは正誤問題を解く際の基本です。

出題者は年号、そのことを行った主体者や国、場所や歴史的因果関係をいじってきます。

 

選択肢において自分の知らない史実(ド忘れなどは除く)は原則正解として保留にする

原則正解にしておく理由は次の通りです。

第一に、自分の知らない歴史的事象を誤りだと判断することは難しいため。

第二に、早慶をはじめとした難関大で出題される正誤問題の特徴として、教科書や用語集の範囲を逸脱するような単語あるいは歴史的事象は、正解である可能性の方が高いため。

 

これは、難関ワードや詳細な史実をもって受験生を惑わすためです。

やはり、自分の知らない言葉や事象は「不正解なんじゃないか…」と思いがちです。

ですが、

これらに囚われて教科書レベルの基本事項を見落としてしまっては出題者の思うつぼです。

早稲田の看板学部や慶應の経済・法学部の問題でも、正解の選択肢(つまり誤りがある選択肢)は意外と基本レベルのことが多かったりします。

 

では,各選択肢について見ていきましょう。

 

イ アメリカ単独でベルリン封鎖に対抗して生活必需品を空輸した

 

選択肢を見る際、下線を引いた箇所に着目できるようになると良いです(選択肢の5W1Hを確認)。

ベルリン封鎖の基本事項のまとめを参照してもらうと、「大空輸作戦」を行ったのはアメリカ単独でなく、米・英・仏の3国です。

したがって、『単独』という箇所が誤りになります。

よって正解はイとなります。

 

正解は出てしまいましたが、他の選択肢についても確認しておきましょう。

自学自習をする際も、正解を確認して終わり!ということがないようにしましょう。

他の選択肢も確認して知識を付けるようにしましょう。

 

ロ ソ連がベルリン封鎖を解除したのは1949年5月である.

 

ソ連がベルリン封鎖を解除したのは1949年5月で合っています。

(近)現代史になると、「いつの出来事なのか」を月単位で暗記しておかなければなりません。

細かいですが、頑張って暗記しましょう。

 

ハ ソ連は西側諸国先駆け東側管理地区において通貨改革を行ったが,失敗に終わった

 

この出来事は教科書や用語集には記載されていません。

したがって、大半の受験生がこのことを知らないはずです。

こういった選択肢に惑わされないようにしましょう。

いったん保留にし、まずは他の自分の知っている選択肢を確認しましょう。

ちなみに、ソ連は西側陣営よりも前に通貨改革を試みています。

 

二 ソ連がベルリン封鎖に踏み切った大きな要因の一つに,西側3カ国西側管理地区で行った通貨改革がある.

 

正解。先ほどベルリン封鎖のおさらいをした際に触れたのでここは割愛します。

 

ホ 当時のアメリカ大統領は,ベルリン封鎖を突破する軍事作戦を実行しなかった

 

正解。さて、ここに書いてある当時のアメリカ大統領とは誰のことだか分かりますか?

 

1945年4月~1953年5月までは、トルーマン大統領(民主党)が務めていました。また余談ですが、アメリカ大統領を覚える際は、民主党なのか共和党なのかをしっかり区別しておきましょう。

 

もし、アメリカが軍事作戦を実行していたら、第三次世界大戦が起きていた可能性があります。

そうなれば、もはや冷戦とは言えなくなるでしょう。

 

いかがでしたか?

だいぶ長くなってしまいましたが、

正誤問題を解く際は、以上のことを参考に解いてみて下さい。

 

ポイントのおさらい

選択肢の文の5W1Hや数字を確認

選択肢において自分の知らない史実は原則正解として保留にする

です。

 

とはいえども、教科書の基本事項をしっかり理解し、暗記しておかないとこのテクニックは使えません。

まずは教科書レベルの知識を確実に身につけましょう!